壱の重に続いて2段目の弐の重と
3段目の参の重、4段目の与の重
五段目の五の重について
入れるべきものとその込められた意味を
まとめてみました。
壱の重
この重は焼きものになります。
縁起物の魚料理が中心になります。
<ぶり>
ぶりの照り焼きや塩麹焼きです。
ぶりは、その生育過程において
名前が変わる出世魚です。
それにあやかりブリブリと出世を
願う意味が込められています。
<鯛>
鯛の塩焼き。
尾頭付きなら尚よいと思います。
これは「めでたい」から来るごろ合わせと
大黒様が持っていることから
七福神信仰による「めでたい」とのことで、
やはりおめでたい、縁起の良い食べ物となっています。
江戸期代には、「人は武士、柱は檜の木、魚は鯛」と言われたほど
おめでたいものとされていました。
鯛は姿も味も良いので、おめでたい席にはぴったりです。
<海老>
海老は焼くと背中が曲がり丸くなることから
腰が曲がるまで長生きするとのことで
長寿を願う意味が込められています。
参の重
この重は、煮物です。
弐の重が海の幸でしたが、参の重は山の幸です。
<れんこん>
レンコンは穴がたくさんあいています。
そこで、向こう側が見える。
見通しが良いとのことで、将来の見通しがきく
そんな意味があります。
<里芋>
里芋は、子イモがたくさん付きます。
そんなところから子だくさん
子孫繁栄を願っています。
<八つ頭>
頭となって出世する
また八つ頭も子イモがたくさん付きますので、
子だくさん
子孫繁栄の意味もあります。
<ごぼう>
ごぼうは壱の重でも出てきましたが、
煮ものとしても入っている食材です。
意味は値を深く張り代々続く
子孫繁栄です。
参の重葉全体的に子孫繁栄が多いようです。
与の重
この重は、酢のものや和え物です。
四番目ですが、「四」は忌数字なので、使わずに
与の重と言います。
<なます>
大根と人参の酢のものです。
白い大根と赤い人参で
紅白になりめでたい食べ物になります。
また両方とも根菜なので、根を張って代々続く
子孫繁栄を願っています。
<菊花かぶ>
かぶを白菊の様にきった甘酢漬けです。
菊は邪気を払うと言われており、
不老長寿の願いが込められています。
<小肌粟漬け>
小肌はコノシロの幼魚時代の名前で、出世魚です。
クチナシで黄色く染めた粟をまぶして
出世と五穀豊穣を願っています。
五の重
五の重は控えの重です。
年神様から頂いた福を詰める場所として
空のまま置いておくか
予備の料理などを入れます。
最後に
昔は冷蔵庫もなかったので、
おせち料理は保存がきく料理がほとんどです。
お正月は、年神様に静かにゆっくりと休んでいただき
かまどの神様にも休んでいただくために
火を使うのを控えたためと言われています。
実際には、年中忙しい女性に休んでもらうという
配慮もあったのではないでしょうか。
最近のおせち料理は、デパートや通販で買うのが
一般的になりつつあり、
献立も従来のものにこだわらずに
洋食系や中華系のものも多くなってきているようです。
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