桜について
桜は日本の花というイメージがありますが、
実際には北半球の温帯地域に広く分布している植物です。
日本で品種改良が盛んで、寒い冬が終わり
暖かい春の訪れを表すように咲き乱れ
卒業や入学の時期にもあたり、
花の散る様も日本人に好まれ、「花見」の文化が広まりました。
今では世界的に「sakura」と呼ばれ日本の象徴の
花になっています。
桜の品種
桜は日本だけではなくアジア各地に生息しています。
日本国内だけでも600種以上の品種があります。
大きく分けて8分類できます。
<1. 自然交配や咲き方>
ソメイヨシノや、自然交配で生まれた品種や
八重桜やしだれ桜など咲き方で名づけられたグループです。
ソメイヨシノ(染井吉野)
江戸末期から栽培されている桜の園芸品種です。
江戸時代に染井村の植木職人が、オオシマサクラと
エドヒガンを交配させてできた品種です。
現在日本で栽培されているソメイヨシノはすべてクローンです。
クローンと言っても遺伝子操作などではなく挿し木や接ぎ木で
増やしています。
そのため一斉に開花します。
<2. シナミザクラ群>
シナミザクラを交配させたりシナミザクラに近いものの品種
中国南西部に7品種あります。
シナミザクラ(支那実桜)は中国原産の品種で、
実が食用にされ、酸味が強いようです。
3月の上旬から咲き、雄しべが長く小さな花弁が特徴です。
<3. エドヒガンザクラ群>
江戸で悲願のころに花を咲かせる原種とそれに近いものの
グループです。
早咲きで小さな花で見た目は山桜に似ています。
エドヒガン(江戸彼岸)は春の彼岸(3/20)頃に
花を咲かせる桜です。
強く樹齢も長いのが特徴です。
日本各地で、古木・巨木になっています。
シダレザクラ(枝垂桜)は、枝が柔らかいため自身の重みで
枝が垂れ下がっている桜の総称です。
エドヒガンの変種が多いので、このグループに入っています。
<4. ヒカンザクラ群>
樹高があまり高くなく、低木や中高木になる種類が多い
下向きに花を咲かせます。
ヒカンサクラ(緋寒桜)は中国南部、台湾、日本医生息する桜です。
国内では、沖縄で野生化しているので、沖縄で桜と言えば
この桜をさすことが多いようです。
寒さに弱く、暑さに強い品種です。
<5. チョウジザクラ群>
咲いた花弁が180度にひろがり、丁字のように見える。
ガクの筒状の部分が大きく、花が小さい。
チョウジサクラ(丁字桜)は、宮城県、長野県、静岡県に
分布しています。
3月下旬から4月下旬にかけて小さな花をちらほらと咲かせます。
葉や枝が目立つため鑑賞用には向かず、あまり栽培されていません・
<6. マメザクラ群>
花びらが小さく、樹高も高くない。
葉も小さく、開花期が複数回あるものもある。
マメサクラ(豆桜)は、本州中部の太平洋岸に分布する品種です。
「フジ桜」「箱根桜」などとも呼ばれて富士山麓でよく見かけます。
変異しやすい性質があります。
<7. ミヤマザクラ群>
小さな花がまとまって咲く品種です。
ガクが反り返って花を咲かせる。
ミヤマザクラ(深山桜)は、北海道から九州にかけて広く分布しています。
遅めの時期に開花して白い花を咲かせます。
落葉高木で、10m近くまで伸びることもあります。
<8.ヤマザクラ群>
日本の野生原種です。
花と葉が同時に咲くのが特徴
ヤマザクラ(山桜)は、宮城より西側に分布します。
「吉野の桜」が有名です。
大きくなると30m近くまでなります。
丈夫な性質です。
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